電車の中で本を読んでいたら、2度ほど読むのをやめました。
困った。
別に、他のことをやろうとしたわけではありません。
その本がつまらないというわけではありません。
涙が出そうになったのですね。
さすがにいい年して、本読みながら泣くわけにはいかないので、しばらく気持ちを落ち着ける時間が欲しかったのです。
もしかしたら、単純に年をとってしまい涙腺が弱くなっただけかもしれませんが・・・・
企業経営は人・物・金だとか、人材・技術・情報だとかいいますが、こうした見方がそもそもの誤りです。
私の経営学では「一に人財、二に人財、三に人財」で、あとは人間を幸せにするための道具にしかすぎないと考えています。「人・物・金」といいますが、物というのは設備や商品という名の道具です。お金だって、人間が経営活動をするための道具にすぎません。
つまり、不況を克服できる唯一の経営資源は「人財」しかありませんし、好況を持続させることのできる唯一の経営資源も「人財」なのです。
その本は、この考えを貫くために実際の企業を例に出し説明をしていってます。
なんと、僕はビジネス書を読みながら泣きそうになったわけです。
ダメな会社は5つの言い訳を言うそうです。
その5つとは、
・景気や政策が悪い
・業種・業態が悪い
・規模が小さい
・ロケーションが悪い
・大企業・大型店が悪い
我が社の業績が上がらない最大原因は外部環境ということを言うそうです。
そして、会社の使命と責任をこう述べています。
・社員とその家族を幸せにする
・外注先・下請企業の社員を幸せにする
・顧客を幸せにする
・地域社会を幸せにし、活性化させる
・自然に生まれる株主の幸せ
社員が一番であり、株主が5番目です。
きれい事だろう、そんなことは?
という疑問に答えるために、5社の実例を紹介しています。
その最初の会社が「日本理化学工業株式会社」です。川崎にあるその会社は社員約50名。そのうち7割が知的障害を持った方々だそうです。
50年ほど前に、最初の知的障害者を雇い始めてから、その後の状況が書かれていますが、ここを読んでいると涙が出そうになり、続けて読めなくなってしまったのでした。
ここで詳しく述べませんので、一度読んでみることを勧めます。
まだまだ一杯自分はやることがあるんだなあと気づかせてくれる本です。
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