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施策は「シサク」、施行は「セコウ」

施策って言うのは、会社の中では計画を実現するために具体的に行うことを言います。そして、それを人は「セサク」と言ったり「シサク」と言ったりします。

どっちが正しいのか調べてみました。


Gooの辞書から。

しさく【施策】
(名)スル
ほどこすべき策。実行すべき計画。


ちなみにここで「せさく」を引くと、
国語辞典の [ せさく ]で始まる用語の検索結果 0件でした。
となります。つまり「施策」は「シサク」で「セサク」ではないのです。

でもセサクと言っていると、この方が収まりがいいのでどうしても「セサク」と言ってしまいます。
これは、施行と言う言葉が大きく影響しているのではないかと自分では思っています。
  

この「施行」、同じように辞書で引くと、

せこう ―かう 【施行】
(名)スル
⇒しこう(施行)
◆アクセント : せこう ―かう

施行はセコウとも読めるのですが、意味がここには載っていないので、実はシコウの方が正しいようです。

しこう ―かう 【施行】
(名)スル
(1)公布された法令の効力を発生させること。法律は、施行時期の定めのない時は、公布の日より起算して満二〇日を経て施行される。せこう。
(2)実際に行うこと。しぎょう。
「君家の為を思ひて諸務を―し/日本開化小史(卯吉)」


「施」を「セ」としか読まないのは、こっちでした。

せこう 【施工】
(名)スル
工事を実施すること。しこう。
「架橋工事を―する」

そう。工事の方の「セコウ」です。


読み方を良く間違えるのに、「重複」がありますね。

「ジュウフク」
こう読む人に対して、以前は読み方違うよ、と教えていたのですが、その後何人も何人も現れるので面倒くさくなりました。
この多さに、もしかしたら最近は「ジュウフク」と読むのも正解になったのかとも思えてきました。

そこで同じように辞書で調べてみました。

じゅうふく ぢゆう― 【重複】
(名)スル
⇒ちょうふく(重複)

ひぇ〜〜〜!!!!

本当にジュウフクとも読まれるようになっていました。


しかしなあ、重複ってジュウフクではなくてチョウフクだろうよ、と思うのですが。

あまりにも、納得できないので、この問題をググってみたらヤフーの知恵袋に参考になることが書かれていました。


重複はジュウフク?チョウフク?

「重」の音には、「ジュウ」という比較的新しい読み方「呉音」と、「チョウ」という比較的新しい比較的古い読み方「漢音」とがあって意味としての使い分けはありません。
「重複」という熟語をどちらで読むかというのは純粋に慣用上の問題となります。

太平洋戦前の「大言海」を見ると「チョウフク」はあっても「ジュウフク」はありませんので慣用的には「チョウフク」が正しいと言えそうです。おくまでも慣用上の問題です。
「重」は熟語では「ジュウ」と読むことが多いので、最近では「ジュウフク」の方が一般的になってきているようです。
どの辞書を見ても「ジュウフク」「チョウフク」どちらも可としているものが圧倒的です。

大修館書店;漢字文化資料館から


へええ、そうだったんだなあ。



この漢字系で悩んでいるのに、「右」の筆順がありますが、これはそのうちに。