この動画がアップされたのが2008年8月です。それからもいろいろなことがありました。
力道山が日本に持ち込み街頭テレビで多くの人が見たプロレス。
当時、熱狂した人はプロレスは八百長という言葉で遠くへ行っていきました。プロレスと八百長というのは、表裏のような関係で、タイガーマスクが出てきて社会現象ともなった新日本プロレスも、やっぱり八百長じゃね、と言う感想とともに多くの人が見なくなりました。
力道山の頃からゴールデンタイムに放送されていたプロレス中継が深夜に移ってからも相当な時間がたっています。最近は深夜も深夜、夜中の2時頃からわずか30分放送されている新日本プロレス。もう一つのメジャーな団体であった、ノアは放送されてもいません。
プロレスは、あらゆるものを飲み込むエンターテインメントですから、楽しくもあり危険でもあります。
新日本プロレスの異種格闘技路線とハッスルが同じプロレスという範疇でくくられてしまうから、かなり真剣に戦っていても胡散臭さが漂ってしまうのです。
そういう胡散臭さも含めてプロレスはプロスポーツの王道と言うのが、ずっと持ちつづけている僕のプロレス感です。
この動画はうまくプロレスの良さを引き出しています。
一人一人のカットはとても短いですが、要所要所に音声も入っていて、そうだったよなああの時は。と言うことを思い出させてくれます。
危険な技のシーンもあり、鍛え上がられた体だからこそ、ああいうデンジャラスな技を受けられるんだなあと思います。後半にある三沢へのパワーボムは危険極まりない落ち方をしています。
技は、どんどん高度になり危険になっています。一昔前の必殺技は今のつなぎ技でしかありません。
この秘策→つなぎ技の象徴は、ブレーンバスターです。もう随分前から、この技で3カウントはなくなりました。わずか橋本真也がその変形技を使っていましたが、最近はそういうのもないです。
そんなことを思いながらもプロレスはたまに見て、棚橋天才だなあとか中邑は強くなったなあと見入ってしまうのでした。