Bookrock

おもしろく こともなき世を おもしろく

金持ちケンカする〜グーグル、中国での話。

もう何年前だったかも思い出せないぐらい昔。
Web2.0という言葉が流行った。

その時の代表的企業(サイト)が、AmazonだったりWikipediaだったりGoogleだったりしていた。
Amazonは、ロングテールという理念を話す時の例えになりました。
Wikipediaは、Webの利用者は無償でも積極的に助け合うんだ。
そして、Googleはテクノロジーの力であらゆる情報を検索するんだ。
といった感じで語られていました。

Amazonでびっくりさせられたのは、ロングテール部分で半分の売上をあげているんだ。こんなことは、リアルな書店では本を置くスペースが限られているのでできないんだよ。Webの奥行きは無限なのでこんなビジネスモデルが作れるんだよ、ネットって凄いでしょ。と言う語られかただったけど、その後、半分というのは訂正されて三分の一が正しい売上だったなんて言うことが後日談的に語られていた。僕にとっては、もう三分の一でも凄いと思うのだけど、そんな数字じゃ世間を納得させられなかったとか言う記事を読んで、そうだよなあ確かに、と思ったものだった。

Wikipediaは最近元気がなくなってきたと語られるようになってきた。積極的に記事を書く人が少なくなったみたいだ。

Googleの検索は凄いと思うけど、世界の情報を全て検索できると言っている割には中国版では検閲してるじゃないか、Google凄いと書いている人一杯いるけど、所詮権力には逆らえないのではないの!?と言う書かれ方がされていた。
  

当時に比べ、Googleの企業体力は圧倒的に大きくなっているので、もうそんなことがあったことは忘れていたし、ここまで大きくなったGoogleが今さら何かことを起こすことはないだろうぐらいにしかなかった。

ところが、いきなりGoogioは中国での検閲をやめてしまった。

さっきワールドビジネスサテライトを見ていたら、ここでも取り上げられていて、中国での検索サイトのシェアが出ていた。それによると百度6割、Google3割という感じだった。3割もとっていたのですね、僕はもっと低いかと思っていた。中国のネット人口は3億人らしいので約1億人が使っていることになる。さすが中国、人口が多いので単純に割合で考えると間違った認識になる。

市場としての中国は、とても大きなものになっているのでこのまま黙って検索サイトを提供することもできたであろうに、自分の理念を貫くところはやはり気持ち良い企業です。
今回の引き金としては、Gmailを利用している中国の活動家のメールアドレスに対し攻撃を中国サイドから受けたことを理由としているけど、言い方は悪いが検閲を止めたいGoogleにとっては渡りに舟の事件だったかも知れない。
  

今回の検閲終了はいろいろなとらえ方があると思うけど、よくやったなあGoogleはと言うのが僕の感想です。
 

(関連ページ)
Googleは撤退し百度はクラックされる──混迷する中国検索サイト事情
中国オンライン検索市場でGoogleのシェアが拡大、「百度」との差を縮小