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バンクーバーオリンピック、一番良かったのは清水宏保さんのコラムだった。

今日のフィギュアスケート女子での浅田真央の銀メダルでおそらくこのバンクーバーオリンピックの日本が獲得するメダルは総数になったと思います。

金0、銀2、銅2の4つのメダルです。前回のトリノオリンピックが、
金1、銀0、銅0の一つだけのメダルでしたので、どっちがどうかと思いますが、まあ、これが実力なのかなあとも思うし、もう少し違ったことがあったら違った結果もあったかも知れないとも思います。

お隣の国、韓国は
金6,銀4、銅1。

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韓国は、スケートのショートトラックがもともと強かったので、メダルも結構取ると思われていましたが、この数字はやはり凄いです。普通のスピードスケートでも金メダル取っていましたし、あれだけのプレッシャーの中で金メダルを取った、キム・ヨナって半端ねえと素直に思います。
  

僕は、今回のオリンピックでの日本人での金メダルは長野オリンピックの金メダリスト、清水宏保さんではないかと思います。先日、朝日新聞のコラムに女子フィギュアスケートのショートプログラムの話が書かれていました。そこでは、浅田真央の演技がほぼパーフェクトで会場は浅田真央色に彩られていた中、リンクに立ったキム・ヨナ。そこで一瞬に会場がヨナ色に変わったそうです。
一流のスポーツ選手は、そのオーラというか仕草というかで自分の世界を作っていくそうです。スピードスケートの第一人者だった頃の清水さんは、スタートのピストルも自分のスタートにあわせさせたそうです。自分があわせるのではなく、スターターを自分にあわせさせる。これって凄いことだなあと思いましたし、そんなことまで考えているんだなあと新鮮でした。

その清水さん。JOCに対して苦言を述べています。

僕はこれまで本当に多くの方にお世話になった。地元の方々、応援してくださった皆様、用具の面倒を見てくださる方、日本オリンピック委員会(JOC)の皆さん。すべての人の支えがあって、4大会連続五輪出場、金、銀、銅メダルの獲得があった。

不遜(ふそん)かもしれないが、申し送りをしておきたいことがある。少し、厳しい言い方になる。が、聞いていただければ幸いだ。

(略)

バンクーバー五輪では、JOCの役員、メンバーが大挙して現地入りしている。予算は限られている。そのため、選手を手塩にかけて育てたコーチや、トレーナーがはじき出され、選手に快適な環境を提供できていない。お金の使い方が逆だろう。


普通の会社なら、限られた予算の中で目的を達成するため一番効果の高いものを選択していきます。ところがこのJOCとやらは限られた予算を自分の渡航費に使っているわけです。

その上、マスコミにバッシングされたスノーボードの国母選手を守ることもせず、大事な試合の前にマスコミの前に引きずり出しました。

税金を使って選手を派遣しているのだから、それに沿った国民に不快感を与えるような服装をしてはいけないとかいう論調だったと思いますが、それをそう思ったなら、なおさらJOCの役員の方々こそが税金の使い方を考えるべきだったと思います。
毎回毎回、メダルいくつを目標とか言っているなら(今回はそれさえ言ってないかもしれませんが)、ちゃんとその目標を果たすため限られた予算の中でベストパフォーマンスを選手ができるように努力するのがJOCのオリンピック期間の役割だと思います。


今回のバンクーバーオリンピック。清水さんの意見はとても正しいと思うし、勇気をもって言ったことがこれから活かされることを祈ります。

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