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東京電力の料金値上げと浜岡原発停止の話

今日の昼間テレビを見ていたら、テレビ朝日の「サンデースクランブル」で東京電力浜岡原発の話をしていた。
浜岡原発については、昨日か一昨日かの新聞にいきなり出ていた。

菅総理が、浜岡原発の停止を中部電力に要請したという記事が。

福島第1原発が、あんな状況になってから、原発の安全性は今までよりずっと注目されることになった。
静岡県にある浜岡原発は、その場所が近い将来起こるであろう東海地震の範囲内にあることや、作られてから長い期間が経っていること、また津波が起こったときに安全とは言えなくなっていた。

今日のテレビでは、この浜岡原発の停止については、大局的には反対することではないが、決められた経緯がはっきりしないこと、止めた場合の影響が諮られていないことなどがあり、これでいいのかと言う話でもあった。

ここいらの話はとても難しい。

進む方向を決めないとリーダーシップがないと言われ、決めて発表すると独善的と言われる。これでは、政治家は大変だなあと思う。


その上で言うと、浜岡原発を止める前に、津波対策の堤防を早急に作ることがまず必要ではないかなあと思う。
中部電力は、堤防を作るまでに2,3年かかるとか言っているみたいだけど、そんな悠長なことは言っていられないのではないかと思う。
今までと世の中は変わっているのだから、もっとスピード感をもって対応することが必要なのではないかと思う。
 

首相、「浜岡」以外は停止求めず=仙谷氏「原発政策は堅持」

菅直人首相は8日、中部電力浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の稼働停止要請に関連し、同原発以外にも運転停止を求める可能性について「それはありません。浜岡は特別なケースとの位置付けだ」と言明した。中部電が停止要請への結論を持ち越したことに関しては「しっかり話をして、理解をしてもらいたい」と述べ、要請受け入れに期待を示した。都内で記者団の質問に答えた。
 関係者によると、首相は7日、大村秀章愛知県知事に電話し、浜岡原発の全面停止に理解を求めた。知事が他の原発への波及や県内経済への影響に懸念を示したのに対し、首相は「(浜岡は)特別だ。(中部電管内の)電力需給バランスには万全を期す」と伝えた。
 一方、仙谷由人官房副長官は8日のNHK番組で、浜岡以外の原発停止を求めない理由について「現時点で30年以内に震度6以上の地震が起こる確率が1%以下のところがほとんどだ。特に日本海側、瀬戸内にある原発は心配ない。科学的にもそういう結論が出せる」と説明。その上で「私どものエネルギー戦略、政策は原発を堅持する」と強調した。(2011/05/08-16:59)


地震の予知がどの程度できているか定かではないので、確率1%と言うのがどのくらい説得力があるかどうかは分からないけど、他の原発に波及しないというのは、今の段階では正しい判断ではないかと思う。


僕自身は、今回の原発の問題は、言霊と言うべき日本人の気質が生んだ不幸だったのではないかと思っている。
原発は安全で〜す』と声高に叫べば叫ぶほど、それに対する備えが疎かになっていったのではないかと思う。

「そんなに安全なら、もしものための対策なんてする必要はないのではないのか」と言う、原発反対派のまっすぐな批判に対抗できなくなっていったのではないかと思う。


福島第一原発の事故は、地震による揺れによる被害は何とか防ぐことはできたが、津波には駄目だったと言う。

こういうことを考えると、浜岡原発は津波の対策をしっかりしていけばいいのではないかと思っている。


番組では、東京電力の責任というところにも言及していて、電力料金の値上げが必須ということはおかしいのではないかと言っていた。
電力政策には、原発推進策として2000億円の予算とか、埋蔵金で何兆円かもあるらしいので、それをまず使って、株主責任もちゃんと取ってもらうことが先決だと言っていた。
国民に値上げでその責任を転化していくのは、それらいろいろなことをやった後ではないかと言うことだった。まあ、何兆円かあったら、値上げ自体必要はなくなるかも知れない。確かに、その通りだと思う。