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駅伝と高速レースが日本のマラソンをダメにした

最近読んだ「毎日長い距離を走らなくても速くなる!」にも同じようなことが書かれていたけど、


駅伝がマラソンをダメにしたは2005年の出版です。もうすでに、この時には、駅伝、特に箱根駅伝が日本の長距離陸上界に与える悪影響を語っています。
 
 

この本は、箱根駅伝を単なる悪者にすることはなく、ファンとしての視点でも書かれています。今年は2013年とこの本が出版されてから8年になりますが、その間に、順天堂大学今井正人と東洋大学の柏原竜二という二人の山の神を生み、ますます箱根は巨大なコンテンツになりました。

大学の広告塔にもなっている箱根駅伝

日本で行われているアマチュアスポーツの2大コンテンツは、甲子園で行われる高校野球と箱根駅伝です。

巨大になりすぎた故に、それを目指す選手が多く出るのは当たり前ですし、まだしばらくは、この隆盛は続くと思います。

箱根駅伝の問題は、すべての区間が20?前後であることと書かれています。陸上界の逸材はほぼこの距離の選手に収れんし、短距離や中距離に投資していく大学は数少なくなっています。

選手の偏りと箱根を走ってからの燃え尽き症候群。

この国の陸上競技全体のレベルをあげ、オリンピックでも期待できる選手を多く育て、箱根駅伝と共存させるには、距離にもっとバラエティを持たせるべきと書かれています。

5?とかの区間があったら、どうなるんだろうかというわくわく感もありますが、これまで大きくなった大会をいじるのは並大抵のことではないとも思います。

まあ、ちょっと、箱根駅伝を楽しむなら、マラソンで日本選手に活躍してほしいという感情はもうやめたほうがいいかもしれません。


それと、ペースメーカーのいるマラソンは面白くないと。マラソンの面白さは駆け引きにありますので、タイム偏重主義により5?何分と決められたペースメーカーに引っ張られているのは、確かに見ていて面白くなくなったなあと思います。
それと、タイムを目指すばかりに、故障をする選手が多くなったのも事実かなとも思います。

高橋尚子野口みずき渋井陽子も海外での高速レースで怪我をしてしまったのではないかと。


マラソン、見るの好きなので、日本選手もっと強くなってほしいですね。
  

4334033350駅伝がマラソンをダメにした (光文社新書)
生島 淳
光文社 2005-12-13

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4797364416毎日長い距離を走らなくてもマラソンは速くなる! 月間たった80?で2時間46分! 超効率的トレーニング法 (ソフトバンク新書)
吉岡 利貢
ソフトバンククリエイティブ 2011-09-20

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