地方の鉄道やバス。
赤字が続き多くの路線が廃線に追い込まれている。
地方の住民の足であった、これらのローカル線は、自家用車の普及に伴い、乗客減になっていった。
乗客減は、一日に運行する本数を減らすことになり、利便性が落ち、その結果ますます利用者が減るという悪循環になっていく。
そして、赤字を支えられなくなった自治体からの補助金がなくなり倒産する。
一旦廃線になると、それをもう一度再生するのは至難の業となる。
公共交通機関は、許認可制を取っており、新たにそれを取得し走らせることなど、ほぼ不可能に近い。
廃線一歩寸前で踏みとどまり、再生したもしくはこれから再生する路線が今週のガイアの夜明けのターゲットだった。
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber3/preview_20140218.html
千葉県のいすみ鉄道。
千葉県、南東部を東西に走るローカル線。線路の総距離は20kmちょっと。
再生するため、社長を公募した。
公募した中で採用されたのが、ムーミンを活用した再生術。
ムーミンの版権を持っている友人がいて、安価に利用が可能だった。
ムーミンといえば、僕の世代にとってはとても懐かしいアニメであり、そのキャラクターが一人ひとり立っていて、面白い、そして、ほのぼのする。
ムーミンを中心にして再生を軌道に乗せる。
あまちゃんで見られたお座敷列車のようなこともし、鉄道オタクだけではなく、もっと広く乗客を集める企画もする。
そして何より運転手を公募で集める。しかも運転手になるための費用700万円を自腹で払える人という条件付きで。
このアイデアは素晴らしい。
鉄道の運転手を夢見て夢破れた人はきっと多い。
その人達の夢を叶え、そして、お金のないみすみ鉄道も運転手をキープすることができる。アイデアは、それを聞くとなるほどと思うが、全くこういうことは意識から外れているのが普通だと思う。気づかないですよ、こういう素晴らしいアイデア。
バス。
バスはもっと難しい。
岡山県の倒産したバス会社(井笠バス)を引き継いで再生させる、両備バスグループの社長。
放送見ていて、元からいる社員は、状況が悪いことも歯切れ悪く説明しているなあと思っていたが、両備バスの社長は、怒った口調で話すわけではなく、穏やかながらも適確にその状況を見極める。
企業再生人と一括りに書くのはどうかとも思うけど、共通するのは、小さいことにこだわること。仕事のスペースを綺麗にするということが重要であることに気付かされる。
バスのタイヤについた小石。
エンジンルームのゴムの伸び加減。
そういうことから気づかせていく。
そして、頑張っている人には、新しいバスの運転手として抜擢する。
わかりやすくシンプル。
短い時間の紹介だったので、企業を再生するには、もっといろいろなことをやっているとは思うけど、再生が困難と思われることでも、アイデアと情熱でなんとかなるということ。
過疎がどんどん進む田舎。
ローカル線は、住民の移動のインフラとして非常に重要なので、なんとか再生し生き延びてほしい。