テレビ東京のガイアの夜明け。
もっと前にこの番組を知っていたらよかったなあと思うぐらい、硬質で良質な番組を放送しています。
今回は、リアル店舗でいかにネット通販に勝っていくかです。
僕も買い物の多くはネット通販になっています。
何と言っても、時間がない中、夜でも普通に購入できて値段の比較ができるというのが、一番の理由です。
宮崎県都城市に本拠を構え、九州に11店舗を展開するホームセンター、ハンズマン。
要望の数は接客の数に比例する
お客さんがほしい物を品揃えするのがハンズマン
と社長は言います。
お客さんのわがままに即対応します。
お店の特徴は3階の高さを吹き抜けた空間、そして商品がどこにあるか分かりやすいディスプレー。
そのディスプレーは、社長直属のディスプレーチームがあり、お店のスタッフが要望すると社長の即断ですぐにチームが派遣されディスプレーを変えます。
スタッフからの要望書が多く社長のもとに届けられますが、それを実際に実現させていきます。この実現が重要で、いくら現場から声を集めても商品ができなければ、単なる掛け声運動になりますし、要望した数だけを追うようになります。
実現して社員のやる気も変わるのです。
次は、 東急ハンズ。
ここには新たに実演販売だけするベテラン社員で構成された特殊部隊ができました。
加藤さんと言う社員が提案してできたチームです。
チームの人は緑のベレー帽をかぶります。これも特殊部隊というイメージを作るためにあえてやっているそうです。
実演販売を今までやってきた社員が集まったチームかというとそういうわけではないため、いろいろと克服することがあります。
実演というからには演劇でもありますから、演じることに対する恥ずかしさを克服しないといけません。
そのため、公園で声を出す練習をしています。
売るための台本もちゃんと作ります。
原案を作った人がプレゼンし、それをダメ出ししながらよいものに作り変えます。
実演販売は金土日の3日間。他の日に商品を決めたり台本を作ったりします。
ノンフライオーブンの実演販売をします。同様の他社の商品と比べるとかなり安いのですが、それでも8000円弱の商品を売るのは、東急ハンズでは簡単なことではありません。
試行錯誤をしながら、売ります。
それも、実演して1週間後にわざわざそこに戻り購入した人が現れます。
おそらくそのお客さんは、安心も一緒に買ったのではないかと思います。
実演販売をした商品は、店頭に置くだけに比べ5倍も売ったそうです。
東急ハンズの中にこういうコーナーがあることにより、店自体の活気もあがります。売った金額以上の効果をもたらしています。
リアル店舗が生き残っていくのは大変な時代になりましたが、ものを買うということは、人間として大きな欲求を満たすことになりますから、それに付加価値をつけると、単なる価格競争にない何かを売ることができるのではないかと思います。
いずれにしても、社員の要望を実現していく会社が生き残っていくのでしょう。