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VOGにより、新しいものを生み出す、現場力。

現場力。

最近良く聞く言葉です。

現場論の著者、遠藤功さんによれば、

保つ能力

よりよくする能力

新しいものを生み出す能力

の3つに分かれるそうです。

この中では、当然上から下にかけて難易度が上がります。

上がると言っても、保つ能力も簡単ではありません。

会社の中は、日々刻々と変わっています。

昨日と今日と明日は違った世界が展開されています。

それは外的要因であったり内的要因であったりします。

昨日まで正しかったことが今日になると間違いだったりすることだってあります。

そういう中で。保っていくのは簡単ではありません。

えてして仕事は属人化します。

彼しかできないとか、こういうようにしかできないとか。

他の人ができるようにすることは、業務の標準化です。

標準化し可視化することにより、業務を保つことが可能になります。

それから、標準化の更新と言うことを心がけていくことが大事です。

より良くする能力。

トヨタは、もうずっと改善といい、日々業務を改善していきました。

この言葉は英語にもなっていて、それこそ”kaizen"です。

標準化された業務はいつか陳腐化します。

それに固執していくと、時代に取り残されます。

コスト的にも高くなってきます。

競争力がなくなると、企業としては衰退します。

そこで、よりよくする能力が重要視されます。

書いていることは簡単ですが、これって難しいのです。

せっかく業務を標準化したのに、それを良くするとなると標準化から外れることになります。その可能性が高くなります。

生産するものの価値を落とさないで、よりコストがかからないなら、それは正しいより良くする能力です。

そこには、発信力も重要になります。

こうすることにより、これまでより良くなる。

これは、次の標準化になるという。

 

そして、最後は新しいものを生み出す能力です。

ここで、タイトルのVOGになります。

VOG。

Voive of Gemba

VOC(Voice of Customer)ではありません。

文字通り現場の声を重視するです。

現場は、消費者の声を聞きそれを社内に発信する場所です。

その声は、いったん現場でスクリーニングされたものです。

たんなる消費者の声より、洗練されたものになっています。

このようなわけで、現場の声を聞きそれを商品組成に活かせる会社になれば、強くなります。

現場に近い部署を持つ会社なら(ほとんどの会社がそうでしょうが)、そこから集められた情報を活用することで良くなるはずです。

 

先週のガイアの夜明けは、 企業の埋もれた技術を活かせでした。

特許をとってもそれを活かしていない例が多くあります。

キングジムはその埋もれた特許を活かし新商品を作っている会社です。

新商品の組成で会議が行われますが、ゴーサインをどう出すかと思っていたら、一人でもいいと言ったら、開発GOらしいです。

そこには、社長の大きな思いがあって、10個作って1個でも売れれば成功だと。

それぐらい新製品は難しいし、思っていないものが当たるのです。

なら、開発段階で諦めるのは良くないと。

 

こういう気持ちがありVOGがあれば、きっと企業は成功していくと思います。

 

現場力と新商品にかける勇気。

これが重要です。

 

 

現場論: 「非凡な現場」をつくる論理と実践

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