吉田松陰を主人公にしたドラマを僕は知らない。
そういうものが無いのは、彼が29歳の若さで死んだことと、幕末のドラマチックさはそれから起こるためだからだと思う。
若さだけで見ると彼の意志を継いだ、高杉晋作も若くして死んでしまったけど、ちゃんと、小説はある。
高杉晋作には、ドラマがある。
しかし、幕末の中では吉田松陰の存在はとても大きい。
もしかしたら、死後の存在が物凄く大きくなったからかもしれない。
彼が教えた松下村塾。
そこには、身分の隔てなく勉強したいという若者が集まった。
この身分の隔てないことが、とても重要。
高杉晋作が奇兵隊を作れたのはここにいたからだと思う。
身分の差が大きな中世の時代。
そこで身分が低いものを集めて軍隊を作るなんてことは、松下村塾で学んだ身分の高い高杉晋作がいたからだと思う。
そして、明治維新後の人材を見ても明らかなように、長州が薩摩を圧倒する。
このことを理解するには、薩摩には松下村塾がなかったからとしか言えない。
それほど、幕末における吉田松陰と松下村塾の存在は大きかった。
大河ドラマ、花萌ゆでは、今その松下村塾が中心に描かれている。
幕末の志士がいきなり多く登場して面白くなってきた。