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書評。BOSS

メジャーリーグのゼネラルマネージャーのことを描いた小説です。
内容紹介
メジャーリーグベースボール(MLB)のナショナル・リーグに所属するニューヨーク・メッツは、低迷が続いていた。テコ入れのため、ゼネラルマネージャー(GM)に、日本人の高岡脩二が大抜擢される。39歳の彼はそれまで、メジャーの数チームで編成を担当しており、その手腕をかわれて、日本人で初めてGMに起用されたのだ。「勝つ野球」のため、高岡は大胆なトレードを敢行。出塁率を重視する“スモール・ベースボール”で好発進したメッツを迎え撃つのは、高岡のかつての師で、アトランタ・ブレーブスの老練GM、70歳になるアーノルド・ウィーバーだった。グラウンドの裏側で組織(チーム)を率いる対照的な二人のBOSS。その熱い駆け引きの行方は? 日本人初のGMによるメジャー制覇は実現するのか―—。野球小説であると同時に、様々なビジネスシーンで応用可能なリーダー論としても堪能できる傑作長編!
面白いです。

最初、戦略もなく選手を取ってくる、我が阪神タイガースのことを思い返しました。

メジャーリーグで勝つためには明確なビジョンがなくてはならないと。
そのビジョンは、精神論ではなく乾いた思想であると。

それを、高岡がやってくれます。
痛快です。

ところが、それが違ってきます。

アメリカ生粋のゼネラルマネージャーがある意味、日本人が好きな人情に訴えてチームを立て直します。

ここら辺のアイロニーが面白いです。

そして、思いもよらない終局を迎えます。

ビジネス書として捉える人も多いと思いますが、純粋に野球小説として読めます。

それも、一気に。

久しぶりに、書評を書きました。
ブログのタイトルですから、たまにはbookのこと書かないと。

BOSS

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