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おもしろく こともなき世を おもしろく

明治神宮、そこにある人工の原生林。

東京に長くいて、明治神宮には1回しか行ったことがない気がする。

そもそも、神社の類に興味がない僕は、なかなかそこに足を踏み入れることがない。

いっときの、初詣にさえ行かないということはなくなったけど、それでも行かないなあと思う。

 

明治神宮

東京のどまんなかにある神社。

そして、そこにある林。

 

その林は神域と言い、人が簡単に足を踏み入れることはできなくなっている。

見た目、原生林に見えるが、もともと明治神宮があったところは、なにもない野原だった。

神宮を創設するにあたり、そこの林をどうするか。

3人の天才林学者が、10万本の樹木を使い、100年以上かけて原始の森を完成させるという壮大な大実験を始めたのだ。

日本全国から木々が集められ、今で言う多くのボランティアの協力の元植樹がされていく。

 

150年後、常緑広葉樹の森になるという仮説の元、針葉樹と常緑広葉樹が絶妙のバランスで植樹される。

 

最初は針葉樹が広い領域をカバーするが、そのうち常緑広葉樹が勝っていく。

針葉樹が枯れた跡、新しい広葉樹が育っていく。

 

それを自然の力だけで、森にしていった。

この森の全貌を解明しようと、のべ140人もの植物学や動物学の研究者が集結し、初めて生物多様性の調査が行われた。一本一本の樹木まで測定する詳細な調査の結果は、驚きの連続だった。調査によって哺乳類のタヌキから生態系の頂点に君臨するオオタカ、小さな粘菌まで3000種近い動植物が記録され、森は命あふれる世界であることが確認された。

150年と言わず、100年で原生林となっていった。

自然の力って偉大だなあと思う。

ああ言う、都会のどまんなかで、人がほぼ手をかけない原生林が作られていくのである。

 

う〜ん、明治神宮に行きたくなった。

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それにしても、明治神宮までの道を、表参道ということを知ったのは、この番組を見てからだった。

参道なんだなあ。

 

 

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