図書館で本を借りて読むなんて、確か中学生で終わっていた。
高校生になると、大学受験と部活が忙しくて本を読む時間も無くなった。
大学生になると、本を読むには有り余る時間ができてしまった。
この、有り余るというのは曲者で、いつでも好きな時に読める=結果全く読まないという堕楽な生活になってしまった。
社会人になると、それなりにお金ができるので、読みたい本は買うことになる。
そして買って読もうとした本が、うずたかく積まれることになる。
人は、それを、積読と言う。
いい意味、何時でも読みたいときにその本がある。
読まなかったら、単なるオブジェ、もしくは本で作られた柱。
いわゆる邪魔なものになる。
これが嫌で、本を読むのはKindleにした。
これってスマート。
読みたい本をいっぱい持ち歩くので、その時の気分で読める。
至福の時。
でも、それは長く続かなかった。
いつもそこにある本は読む価値が落ちていく。
ここで読まなければいけないという強迫観念がない。
結果、読まなくなる。
Kindleの中が積読状態になる。
良くない。
そういう中で、図書館に行って本を借りた。
これは読む。
読まないと返すことになるから、その期日までに何とか読もうとする。
で、あの書物の立ち居振る舞いが良い。
これが、本だよ、きみい。
と言っているようだ。
だから、今日も僕は、図書館で借りた本を読んでいる。