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書評、「ななつ星」物語

この本はまだ95%ぐらいしか読んでいません。

その中でこうやって書くのはどうかと思いますが、この本は素晴らしいです。

 

ななつ星in九州

 

このネーミングがすらすら言える人はそんなにいまだにいないのではないかと思います。

 

多くの人が、

七つ星

と思っているのではないでしょうか。

 

七つ星

から既に間違っています。

 

七つ

は、漢字ではありません。

ななつ

とひらがなです。

 

そんなことは、わかっているわい!

 

ななつ星

やろ!

 

まだ正解の半分です。

ななつ星

の後ろには、

in九州

が、必須です。

 

この、in九州

が重要なのです。

 

そういうディテールがいっぱいです。

 

神は細部に宿るを地で言ったプロジェクトです。

 

今は、ななつ星in九州を見ているから、当たり前になっていますが、日本でオリエント急行はありませんでした。

 

そもそもが、九州を列車で3泊4日の旅なんて実はあり得ません。

九州をJRで移動すると一日でほとんどのところを回れます。

 

遅く回っても1泊2日で回れます。

 

それを3泊4日の旅にすること自体が奇跡で、成功するとは思えないプロジェクトです。

 

もう一度言いますが、僕らはななつ星を知っているから、何も不思議ではないのですが、それがなかった時に作ろうとしている人たちがただただ凄いです。

 

列車1両1両が特徴を持ち、なんといっても部屋が14しかない7両編成の列車。

 

乗客はたかだだ30人です。

 

その人たちを満足させることで、無形の価値を多くの人に作っていきます。

 

その豪華列車。

 

客室をどうするか。

料理をどうするか。

どこに泊まるか。

 

それを一つ一つ解決していきます。

 

オープンの日が明確になっている中、あまりにも制約事項が大きくて、大変なことになっていきます。

 

JR九州と協力会社の葛藤も生まれます。

 

日本人のモノづくりの素晴らしさを教えてくれる本です。

 

 

「ななつ星」物語: めぐり逢う旅と「豪華列車」誕生の秘話

「ななつ星」物語: めぐり逢う旅と「豪華列車」誕生の秘話