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書評、なぜメルセデスベンツは選ばれるのか?

メルセデスベンツジャパン

代表取締役社長である、上野金太郎さんの著作です。

 

ベンツってハイソで高くって販売店にもなかなか入れないと思う自動車メーカーです。

いや、この表現は三分の一ぐらいは違ってます。

 

まずもって、メルセデスベンツジャパンはメーカーではありません。

ドイツにあるダイムラーベンツから車を輸入して販売する会社です。

 

いや、これもちょっと違っているかもしれませんが、これ以上はよく書けません。

 

金太郎さんは、メルセデスベンツジャパンができて、新卒で入ってきて、(当時はものすごく小さな会社ですが)苦労しながら社長までなった人です。

 

もともとが日本に生まれて日本に居ながらにしてアメリカンスクールに通っていたという異色の経歴の持ち主です。

 

高校生の頃からその語学力が生きてバイトもできてしまいます。

 

なら、外資のメルセデスベンツに入っても何も苦労はしないだろうと思ってしまいますが、ちょっと胸に手を当てて思い出してほしいのですが、ダイムラーベンツってどこの会社でしょうか?

そうです、ドイツの会社です。

 

で、と言うわけで、会社の公用語はドイツ語です。

 

金太郎さんはドイツに留学に行きます。

 

ベンツだからさぞかしいいアパートに住んで勉強したんだろうなあと思いますが、全く違って、お湯が出るのも気まぐれなところに住んで勉強します。

 

そこで、持ち前のポジティブさから、ドイツに溶け込んでいきます。

 

なんかもう、明るいのです。

 

副社長になる前は人事部長になります。

ここでは、適正なコストにするために人事考課を変えます。

 

人事考課とは、俗人的にはそれにより処遇が良くなる人と悪くなる人が出てきます。

 

ここで大事なことは悪くなる人に対する説明責任と、これを成し遂げたところで、達成感など全くないことです。

 

それを成し遂げます。

 

ブランド価値を増やし、ファンを増やすために、それまでメルセデスベンツジャパンがやらなかったことも多くやります。

 

部下がビキニで商品発表会をやると言う突拍子もない企画も、その思いを聞いて納得してやってしまいます。

 

固定観念でやってたら新しいことは全く生まれません。

 

もしかしたら、ベンツぐらい世界で確たるブランドを持っている会社は、挑戦する必要もないかもしれません。

 

でも、それでは、会社が弾けて次の段階に進むことはありません。

 

この本は、ものすごいブランド力を持ったメルセデスベンツジャパンだって、挑戦し続けているんだなあと改めて思い出させてくれることです。

 

何といっても、ベンツとマリオがコラボしましたから。

 

 この動画は最初見たとき衝撃が走り増した。