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書評、B級ご当地グルメで500億円の町おこし

B1グランプリ第1回と2回めの覇者、富士宮焼きそばです。

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その仕掛け人である、渡邉英彦さんの著作です。

 

ここで書かれているのは、徹底したオヤジギャグをなんのてらいもなく続けていくことが、まず重要であるということです。

 

日本中で数多ある食べ物の中で、スポットを浴びていくのは、差別化です。

差別化するには、その美味しさの差を追いかけることも重要かも知れませんが、その上をいくのが、言葉の力です。

 

やきそば学会と言う怪しい名称をつけて、市内の焼きそばを作るところを探す、やきぞばG麺。それが、ミッション麺ピッシブル。

富士宮やきそばを全国に広める親善大使を、ヤキソバサダーと名乗ってもらっていたり、対談企画の名称を、麺'S TALKとしたり。

何もかもが徹底しているわけです。

 

B1グランプリは、B級ご当地グルメの日本一を決める大会です。B級グルメではなくて、ご当地が入っていることに意味があります。

 

食べ物を中心とした町おこし。

この本を読んでいくと、その成功した意味とか理由が分かってきます。

 

自慢できるものがあって、それをコーディネートする人がいて、広めたいと思う熱量を持った人がいてといろいろと必要な要素があるとは思いますが、日本は東京に、九州は博多にと、大分県は大分市と、国家にしても都道府県にしても、その中心をなるところに人が集中しています。

 

町おこしは、地方の良さを経済的に支えていくものです。それが成功すると人をひきつけ雇用を生みます。