甲子園には、たまに神が宿る試合があります。
ベスト8をかけた九州勢同士の戦い。
大分の明豊高校と鹿児島の神村学園の戦い。
下馬評では九州王者の神村学園の優勢だと思います。
ところが、明豊にはこの夏の甲子園のヒーローになるかもしれない、2年生の濱田がいます。
戦いは、明豊の先制で始まります。
この先制の中では、濱田のホームランも飛び出し、明豊のペースです。
5対2で迎えた9回最後の神村学園の攻撃。
なんとここで3点を返します。
9回で5対5の同点。
延長戦に突入します。
試合のペースは明らかに神村ペースです。
そして、12回表に神村学園は3点を取ります。
8対5と神村学園がリードを奪います。
ここで勝負アリです、普通は。
ところが、その裏。
明豊に神がやどります。
なんと、2アウトから同点に追いつきます。」
2アウト2,3塁。バッターが打ったのは、ゴロでレフト前ヒットです。普通、このゴロでは3塁ランナーが帰るしかできません。そしたら、二塁ランナーが怒涛の走塁をします。信じられまいことに、同点のホームを余裕で踏みます。
8対8。
ここからさらに、明豊は攻めて、2アウト満塁にします。
バッターは、濱田。
3ボール。
ここから、ストライクを2球見逃します。きわどいボールです。
そして、運命の投球。
アウトコースギリギリ。
このボールを余裕を持って見逃します。判定は、ボール。
押し出しでサヨナラが決まった瞬間でした。
9対8。
激闘の試合でした。
押し出しなのに、歓喜が起こった瞬間でした。
次は、優勝候補の天理との戦いです。
濱田くん。
徹底的にマークされるんだろうなあ。