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Webサイトは誰のもの?

1.Webの流れはここまでに・・・
平成19年情報通信白書によると、平成18年のインターネット人口普及率は68.5%、利用人口は8,754万人と推定される。

パソコンでのインターネットが普及したのは、
(1)Windows95の発売
1995年Windows95が搭載されたパソコンが発売された。これにより、パソコンがアーリーマジョリティまで到達し一気に普及期に到達した。・・・ハード
(2)Windows95osr2にインターネットエクスプローラが標準で付属。購入するパソコンにブラウザが標準で搭載された。・・・ソフト

雑談:Netscapeの灯が消える - 開発/サポートは2008年2月1日まで
AOL傘下のNetscape Communicationsが、Webブラウザ「Netscape Navigator」の開発とサポートを2008年2月1日に終了するそうです。
http://journal.mycom.co.jp/news/2007/12/29/002/index.html
Netscapeは一時ブラウザのシェアが9割を超えたものでした。マイクロソフトに徹底的につぶされました。僕も一時はNetscapeばかり使っていた時期があったので感慨深い話題です。

(3)ADSLの普及
インターネットが普及することになるブレークスルーはADSLである。ADSLにより一般家庭に安価な高速通信網が敷かれたことになり、利用者が爆発的に増加した。・・・インフラ

このハード・ソフト・インフラの3つが揃ったことによりインターネットを通して提供できるサービスが大きく変わり始めた。
この変化をまとめティム・オライリーWeb2.0と言う概念を発表した。
そこでは、集合知ロングテールマッシュアップなどの言葉により今まさに起こっていることを系統立てて説明した。そのおかげでいろいろ小難しいことを言わなくてよくなり、「ああ、それはWeb2.0だよ」「うん、かなりWeb2.0的だね」などと言う事でその世界のことを一言で説明できるようになった。
 

ただ、これっていい反面、何でもかんでもWeb2.0ということになってしまい、かなり鬱陶しい状況でもあった。

本当のWeb2.0を語ることが必要になってきて、それじゃあ、その言葉は要らないのじゃないのかと思ってしまった。


2.企業はいかに生き抜くか?
何はどうとして、Web2.0が席巻したここ2,3年。その言葉が独り歩きしていたとしても、この間の変化は相当なものであり、そんな中において、企業がインターネットを通じて様々なことを行っていくためには、こういう変化を敏感に捉えて自社のサービスにいかに生かしていくかが重要である。また、起こっていることばかりではなくRubyなどの開発言語に対する知識やサーバー等ハードに対する知識も必要になる局面が多い。

さらに、ここでは、パソコンのみについて言及したが、日本でWebサービスを提供していくには、世界の中で独特の進化を続ける携帯と言うデバイスも大きく考慮する必要がある。

そう、携帯なのです。
これが難しい。
共通なインフラがなく、アプリみたいなものが出てきて、これも各社各様だし。

また、公式と勝手と言う乗り切れられない二つの大きな世界があり。

ここに検索サイトと言うものが入り込み。

携帯とパソコンでは大きく違うSEOを考えながら・・・・

こういう独自な携帯文化が流れている日本の中に僕らはいる。

こういう世界でWebに対して戦う。
・システムにおける基礎的な知識
・Webの進歩の速さ
・複数のデバイス対応
など、広範な範囲の知識・ノウハウが必要である。
こういう中で企業はいかに対処してくべきであるか。

3.他社の活用事例
(1)ウェブサイトに関するアンケート
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社と株式会社ミツエーリンクスが行った『ウェブサイトに関するアンケート調査報告書』によれば、
ウェブサイトの利用用途は、「会社概要の掲載・告知」、「IR」
期待する効果は、「ブランド認知、商品・サービスの認知向上」、「株主、投資家とのコミュニケーション強化」、「採用希望者数の増加」等の、企業業績への影響が比較的間接的な項目
・問題点・課題としては、「業務に必要な人材が不足している、手が足りない」、「きちんとした効果測定が実施されていない、実施できない」、「ウェブサイト活用における明確な戦略がない」となっており、 "人材不足" →"効果測定の不足" →"戦略立案ができない" →"予算が確保できない"という負のスパイラルが想定される。
これ、よく分かりますね。
運営に関する主管部署は、「広報部門」が最も多く約3割(30.7%)の企業が挙げている。続いて、「社長室や経営企画部門」(19.9%)、「営業・マーケティング部門」(15.8%)、「情報システム部門」(13.9%)、「総務・人事・法務部門」(11.8%)の順となっている。


Webサイトを運営している具体的な例としては、
・ホンダ自動車
Webサイトの所管は、宣伝販促部のホームページ企画ブロック。「Webサイトでは会社全体としていかにサイトのユーザーとコミュニケーションをとるかが大切。ウェブマスターがどの部署にいるべきかにはこだわっていない。」と言うことである。
Webサイトを管理しているスタッフは10人
ウェブマスターの業務は、サイトを更新する「アップデート」、フォームから入力されたりメールで寄せられたりする意見などに目を通して応対する「メールマスター」、サーバーやCMS、アンケートシステムなどを管理する「プラットフォーム保守」、「モバイルサイト」の4つ。
ウェブマスターは「知識の集積」。どうやって知識を集めてそれを共有するかが問題。
Webに対する社内コンサルティングも業務。たとえば、つまらないマス広告をやるよりもネット広告を薦めるとか。社員はどんどん異動で入れ替わるので、コンテンツの作り方なんかは教え続けるしかない。それがウェブマスターが存在する価値でもある。

このホンダ自動車のWebマスターの渡辺さんの話していることには共感することが多いですね。



結局、自分の会社のWebサイトは、Webマスターがどう考えてどう守り、どう戦いを挑んでいくかが大事なんです。

戦う土壌を作って、その上で戦いたいものです。