いつも気が付かないことに気づいた時。
これは、相当昔、思っていたことを改めて気付かされた話。
東京に出てくる前、関西に住んでいて、こちらに来た時に思った最初のことは、黒いなあと言うことだった。
そう、関西は、おばちゃんたちが平気で原色の服を着ている。
だから、ヒョウ柄の服も街に溶け込んで違和感がない。違和感どころか、それが普通だった。
東京と言う街は、着ている服が黒ばかりだと、そのとき思った。
長い間、東京にいると、それがまた普通になっていく。
黒にも明るい黒と暗い黒といろいろな黒がある。
そして、その黒い街ということを忘れ、こういう服を買ってしまう。
あまりにも鮮やかすぎる赤い服。
買うとき、実は少し迷った。
この色大丈夫だろうかと。
でも、赤といえば、ももクロの百田夏菜子さんだし、でんぱ組.incで言うと古川未鈴さん。
きっと、冬のコンサートがあれば重宝するはず。
浦和レッズの応援に行くにもいい。
買った。
そして、東京の街に繰り出した。
歩きながら、目では赤い服を探した。
いない
いない
本当にいない。
いたら、同士!と心のなかで叫びそうになった。
みんなと同じ服の色を着ていると安心するけど、もうちょっと原色系着ている人いてもいいのではないかと思う。
もっと、着てくれ、みんな。
頼みます。
僕が安心して、この赤い服着られるように。