日本の柔道には、無差別級というのがあります。
ところが、オリンピックにはこの無差別級という階級はありません。
ボクシングには、無差別級なんてものは全くありません。
体重制にしているいのは、体重によるハンディを無くすためです。
スポーツには、外形上のハンディを無くして、同じ条件でやらせるべきというのが、欧米にはあります。
欧米というより、アメリカと言ったほうがいいかもしれません。
そういうフェアを優先するスポーツ大国に起こった今回のサイン盗み事件です。
メジャーリーグ、日本でいうところの野球で、ピッチャーの球種が事前にバッターに分かると、いきなりバッター優位になります。
プロ野球選手の誰かが言ってましたが、球種がわかったら打率は5割にもなるそうです。
そのくらいのインパクトのあるサイン盗み。
スポーツはフェアな上に成り立っているという前提があるとすると、今回の不正が長らく表ざたにならなかったのは不思議なことだと思います。
なぜなら、こういうことは誰かから漏れると思うからです。
今風に言えば、内部告発というものです。
この告発が長く起きなかったことに、この事件の奥深さを感じます。
無差別級を許す日本。
柔よく剛を制す
という言葉がある日本。
「柔よく剛を制す」とは、古代中国の老子の思想を基調に書かれたと言われる『三略』の中の有名な一節です。意味は「柔軟性のあるものが、そのしなやかさによって、かえって剛強なものを押さえつけることができる」ということです。
柔道の技では、相手の力を巧みに利用し、小さい人でも大きい人を豪快に投げ飛ばすことができます。その姿を表現するときによく使われる言葉となっています。
引用先https://www.judo-ch.jp/dictionary/terms/juyoku/
大相撲にも当てはまります。
小兵力士が大きな関取に勝ったりすると拍手喝さいが起きます。
これって不正をやっているわけではなく、正々堂々と勝っていることに拍手が起きるわけです。
そのうえに判官びいきですから。