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松下電器V字回復

本は、最近所謂ビジネス書しか読まない。ずっと前、伊藤忠の丹羽さんが書いた本に、ビジネス書しか読まないということを書いているのを読んで気持ちがそうなったところもあるけど、実際問題として、Webサイトを見てブログを読んで音楽聴いて本を読んでという生活していると、さすがに選別の時代であり、小説を読む時間なんてない。

ビジネス書を読むということは、勉強になるという側面もあるけど、自分にとってもっと大きな理由は、”元気になる”ということだと思う。
いろんな企業の成功体験とそこに至る苦悩とかを読むと、自分も頑張らないとなあと思う。

最近テレビで、松下の中村さんが出ていて話をしていたが、ここ数年の心躍る成功事例と言えば日産自動車カルロス・ゴーン松下電器の中村邦夫である。松下電器については、以前読んだ本が松下幸之助関連の本ばかりであり、ひと時幸之助さんの語録を好んで使い大勢の前で話したことがある。松下電器は後にも先にも松下幸之助であり、それ以上の興味を覚える人がいなかったと言うのも偽らざる感想である。

先日、本屋で偶然取った本が「松下電器V字回復の本質」である。この本は、心躍らせてくれますね。中村さんの鬼気迫る改革への思いが伝わってきます。本の終盤、松下グループ7社の完全子会社化の話が出てきますが、並みの経営者ではできないことだなあと感じざるにはいられません。こういう気持ちを持ちながら仕事を進めていきたいもんだと思います。

その後、松下電器は例の製品回収ということがおき、CMにしてもWebサイトにしてもそれを流し続けます。これは、よくやったなあと思います。一切の企業CMをお詫びに回すのですから並の神経ではできません。結局このこともプラスになり松下というブランドを高めることになりました。

今のソニーの電池回収と、なんと大きな違いなのかなあと思ってしまいます。自社製品と部品メーカーの立場と言う違いがあるにせよ。

そう言えば、中村と言えばソニーと松下の中村さんが比較されていた時期もあり、WEGAを成功させたソニーの中村さんの方が圧倒的に有名でしたが、その中村さんのDNAを継承する目的で作られたソニー中村研究所がなくなったことも、大きな示唆に富む事件でした。

松下電器「V字回復」の本質 組織はいかにすれば生まれ変わるか
松下電器「V字回復」の本質 組織はいかにすれば生まれ変わるか財部 誠一

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