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世界の中で普通の国になるためには

自衛隊はどこまで強いのか

田母神俊雄さんと潮 匡人さんの対談です。

田母神俊雄さんと言えば、田母神論文で首を切られた元航空幕僚長です。航空自営隊の制服組トップです。
彼の論文を読んだときも、何とまともなこと書いている論文だなあと思ったのですが、この対談でも全くぶれていません。

専守防衛がいかにナンセンスな論理であるかが書かれています。

軍隊というのは、国民から尊敬されるのが普通の国家であるのに、この国ときたら尊敬するどころか蔑視の対象ともなっている。総理大臣さえもが自衛隊に対してまともな視線を向けようとしない。

福田総理なんて、自衛隊がイラクから戻ってきたときに会おうともしなかったそうです。知らなかったなあ。
 

シベリアンコントロールは文民統制と訳されていますが、それもいきすぎた拡大解釈したシベリアンコントロールをやろうとしているそうです。

サッカーもプロ野球もそうで、制服組とユニフォーム組ははっきり分かれています。サッカーの監督にいきなり親会社の副社長とかがなったらおかしいでしょうということが書かれています。役割が明確の方が、スポーツとしては強くなりますね。
今年は、千葉ロッテのフロントの女性が変だという話しが盛り上がっていました。

自衛隊もそうで、戦場では制服組に任せるべきだと。


軍の人たちは、できたら戦争は回避したいそうです。このあたりの記述は目から鱗でした。戦争になると自分の部下たちが危険な最前線にいくことになります。それを思うと戦争はできる限り避けたいのが軍人だそうです。
かたや一部軍人の暴走も歴史の中ではあるので、なかなか単純ではありませんが、自分の部下を死なせたくないと言う感情も真実だと思います。


武力を持つと言うことは、世界の中では当たり前だし、最後はそれがあるということをちらつかせるのも政治です。

それは、昔も今だって変わりません。

北朝鮮の最近の理不尽な動きを見ても、日本はなめられているとしか思えません。


早く普通の国になろうよ。

と言うことを、わかりやすく書いている本です。
 
〔関連ページ〕
航空自衛隊トップの更迭の記事を読んで考えたこと

自衛隊はどこまで強いのか (講談社プラスアルファ新書)
自衛隊はどこまで強いのか (講談社プラスアルファ新書)潮 匡人

おすすめ平均
stars浅薄な議論
stars具体的な兵器論
stars著作を乱発気味ではありますが、
stars日本の安全保障問題がまともに議論できる世の中になって欲しいと思います。
stars まず、国民の意識改革をしないとね‥。

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