甲斐と駿河と相模
この三国が複雑に絡み合う。そこに信濃。それから越後の上杉。
武田信玄が主役であった、大河ドラマは中井貴一が晴信をやった武田信玄です。その時の山本勘助は駿河の今川義元の間者として甲斐に入り、その後武田晴信に惹かれるかなんかして、最後の親方として仕えたという記憶があったのですが、これは、武田信玄の小説の記憶だったかも知れません。
風林火山は、山本勘助が主役のドラマですから、勘助のディテールを描いているわけで、いろんなところに仕官しようとした人生だったかも知れません。
先週の風林火山のエントリーにも書きましたが、やっぱり暗く重厚なつくりの大河です。
見るものをあきさせないと言うか、大人が見られるテレビドラマに仕上がっています。
最初見たとき、軽いなあと思った武田晴信ですが、徐々に重さを出してきています。今川義元に仕えている軍師・雪斎(伊武雅刀)、山本勘助の大叔父庵原忠胤(石橋蓮司)ら、いい役者をちりばめています。
また、晴信に嫁いだ三条夫人(池脇千鶴)も、今流行の半分アイドルみたいな20歳前半の女優とは違うものをかもし出しています。
今回第6回の「仕官への道」は、題材としては非常に地味なものですが、これからの勘助の半生を描く中で、とても重要な回になるかもしれません。
なんと言っても、大河ドラマは、こういう重厚でないといけません。アイドルとか人気先行型の俳優を使わなくても、ちゃんと見ると言うことを証明してもらいたいです。
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