随分前、あるセミナーで講演をした。
その時、同じく講演した人がいてずっと気になっていた。同じく講演したと偉そうに書いているが、その時のボクの役割はその他大勢のようなものであり、あまりたいしたものではない。その反対に、同じく講演した人（めんどくさいので、以後Iさんと言う）は、いわばメインの講演者の一人である。
そのIさんの講演を聴き、内容とかにボクはとても気になっていたが、結局名刺交換もしないまま終わってしまった。
そういうことさえも忘れていた頃、自分と同じ仕事をしていた人が、ある会合で偶然に会い、もしかしたらボクと同じ時に講演をした人では？と聞いたらしい。
その偶然も、会合を開いた人と一緒に仕事をしようとしていた人の知り合いだから呼んだと言うことあり、もともとその会合を開いた人はIさんのことを知らなかったのである。そこに偶然居合わせたIさん。
そして、ボクと一緒に仕事をしていた人（分かりづらいので以後Nさんとしておく）は、ボクの講演の時にはおもしろがって見にきたのであるが、良くセミナーで一度見た人を覚えていたものだと思う。
その時、Nさんは、
「もしかしたら、BookRockさんが講演したときに一緒に講演していませんか？」のようなことを聞いたと言うことである。
そしたら、Iさんは、
「ああ、覚えてますよ、一緒に講演しています。」
と言うことを言ったらしい。
おそらく、その講演から1年以上経っていると思うのに、良く覚えていてくれたものだと思う。
繰り返すが、ボクはせっかくの機会なのに、名刺交換もせずに別れたのにである。
しかし、その久しぶりでしかも奇跡的な偶然があり、今度お酒でも飲み情報交換でもしましょうということになった。
そして、会おうとした日、ボクにはどうしようもない用事ができてしまい、流れることになった。
もうこれは、なかなか会うこともないだろうなあと思いながら、そんな紆余曲折を経て、やっと昨日。
Iさんと会うことができた。
とても久しぶりでしかもお互いに話すのは初めてだったが、全く久しぶりと言う感情がなくなっている自分に気がついた。
近況報告や、今考えているとことか、趣味の話とか、濃密な2時間半を過ごすことができた。
2件目、ロックが好きだと言うことで、渋谷の「BYG」と言うところに連れて行ってもらった。良い雰囲気と音楽でお酒が飲めるところだった。
いろいろな偶然が重なり会うことができた昨日、縁とは不思議なものだなあと思ったのであった。
