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ボクは小沢一郎という政治家を勘違いしていたのかもしれない。

先日のブログ

次の総選挙は始めて政権政党を決める選挙です。

で、ボクはこう書きました。

小泉さんが、6年前、自民党をぶっ壊す!と言いましたが、小沢さんはそのずっと前から自民党をぶっ壊してきました。
そして、壊すだけではなくて、日本のために二大政党制を牽引してきました。
彼の戦略は非情に分かりやすいです。
難しいことは言わず衆議院で過半数を取ろうと言うことです。
政権を取らなければ何もできません。


これは、何か具体的に裏付けがあって書いたわけではなくて、小沢一郎という政治家の行動とか足跡とかから考えた想像でしかありません。
 

 
彼の逆の評価としては、自民党を離党した後、いろいろな政党を作っては壊し作っては壊しと言うことで、壊し屋とかの評価もあります。また、冷たい人とかもあります。さらに、演説下手というのもあります。党首討論が下手なので、どうしても表の人ではなくて、裏で操る方が得意な策士という側面があります。

彼の経歴で言えば、何と40代でなった自民党幹事長というのが、大きくイメージに影響しているのではないかと思います。

そして、この本を読みました。

小沢一郎総理(仮)への50の質問

おちまさとが、小沢一郎が来年総理大臣になったと仮定し、来年の設定の上で小沢さんにした質問49と、今年の設定でした「総理大臣になるんですか?」と言う質問をあわせた50の質問と回答になっています。


ほんの一部だけ紹介します。

Q:座右の銘は何ですか?
A:百術不如一誠(百術は一誠に如かず。百の術策も一つの誠意には及ばないの意)


Q:政治家になってよかったなあと思う瞬間は?
A:支援してくれる人の真心に触れたとき

小沢 「政治の世界は本当にくだらないことが多くて、「もう政治家はやめよう」と思ったことも何度かあったんですが・・・・」
おち 「地元に帰って支持者の皆さんと触れあうと、「やっぱりもう一回やるか!」と」

Q:政治家にならなきゃよかったなあと思う瞬間は?
A:永田町にいるとき

百術不如一誠っていうのは僕の生きざまであり、人生哲学の基本です。しかし、今やその哲学が永田町だけではなく、霞ヶ関でも大手町でも影を潜めて、なくなってしまった。政治の世界は基本的に権力闘争の場ですから、とりわけそういう哲学は流行らない。だけど、僕は権力闘争の場であれ、どんな場面でも、やっぱり「誠意」とか「真心」は持ち続けなければいけないと思うんです。

権力を得るということはあくまでも「手段」なんです。「国民の皆さんのために何かやりたい」とか、会社員であれば「自分の会社をこうしたい」とか、そのために権限を執行する立場になりたいと、こうならなければいけない。ところが、いつの間にか目的と手段が入れ替わり、何のために権力を得るのかが完全に忘れ去られてしまっているのですよ。


Q:初デートはいつ、どこへ行きましたか?
A:18か19のとき。山の方へ(笑)


Q:一番好きな歴史上の人物は誰ですか?
A:西郷隆盛さん

政治家として尊敬する人はまた別です。
(略)
大久保利通、もっと歴史を遡ると、織田信長、さらに天智天皇こと中大兄皇子。つまり、3人の革命家ですね。

おち 「じゃあもう、政党をやる以上は政権取らなアカン、ってことですね。」
小沢 「その通り。」
おち 「政治家というものは・・・」
小沢 「そうじゃなきゃ意味がない!」
おち 「それはなぜかっていうと、世の中の平和とか、日本をより良くするという目的を実現するための手段として、取らなきゃいけないってことですか。」
小沢 「そう。そうしなければ目的を達成できないですから。」
おち 「確かに。そういうことですね。いやあ、そのロジックは実に明快ですね。」


Q:人に裏切られました。復讐の方法は?
A:ない。去る者は追わず。

僕はよく「小沢は薄情で強引だから人が離れていく」ってマスコミに叩かれているじゃないですか。でも、政治家だったらすべて自分で判断しろ、と言いたいですよ。政治の世界では、「泣いて止められたからしょうがなく」といった話は決してないです。「自分はこうあるべきだと思う」としっかり判断することが大事なんですよ。ただ、それをそのまま言うと、「あいつは薄情だ」となってしまうんですよね(笑)。


Q:今、一番「壊してみたいなあ」と思うものは何ですか?
A:自民党


Q:一番欲しい能力は何ですか?
A:社交性



この小沢一郎総理(仮)への50の質問
を読んで見ると、小沢一郎と言う政治家の本当の姿が分かってきます。おちまさとが巻末に書いているように質問によっては、もう少し突っ込んでよ!と言うのもあり、内容が物足りないものもあります。

しかし、今まで見ることができなかった小沢一郎というのが分かり非常に面白いです。

彼の行動は、とても論理的です。ボクが予想していたように、二大政党制にして政権を取りに行くということが、明確に述べられています。

そして、えてして冷たいと言われるその性格についても、理由が分かります。

党首討論がうまくないことも述べられています。

ここまで自分の内面をさらけ出していいのかと思うぐらいです。

この本を読んで、ボクは小沢一郎と言う政治家の5割ぐらいしか分かっていなかったのだなあと思いました。


今度の総選挙は、総理大臣に自民党の麻生太郎を選ぶのか民主党小沢一郎を選ぶのかの選挙です。

その選択に迷ったら、一度読んで見ることを進めます。


しかし、小沢一郎は、49歳のとき総理大臣になると言ったらなっていたのですね。ボクは、この話、伝説とか噂話の一つかと今日まで思っていました。