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おもしろく こともなき世を おもしろく

坂本龍馬の最期は見られないんだよ。

NHK大河ドラマ龍馬伝
今日がその最終回だった。

坂本龍馬の最期、つまり暗殺のシーンはもう何度も見ていて、見るのが嫌になっている。
だから、今日の最終回もそのシーンが近づいたらチャンネルを変えてしまった。
そんな日に限って、違うチャンネルには面白い番組がない。
しょうがないので、草野仁さんの1週間の夕食を思い出すなんていうものを見てしまった。

僕が、なんで龍馬の暗殺シーンを見るのが嫌なのかというと、そのやるせなさが一番の理由。
坂本龍馬の小説を始めて読んだのは、司馬遼太郎の「龍馬が行く」だった。この小説は確か7巻ぐらいあったと思うが、それこそ面白くて一気に読んだ。

小説に書かれていたことは、龍馬の底抜けの明るさと、それに正反対な最期の凄惨な暗殺。

なんで、今、この時に龍馬は暗殺されなければいけないのかというやるせなさがいっぱいになってしまう。

だから、見るのが辛い。
 

江戸時代から明治時代に至る激動の中。アジアのほとんどの国はヨーロッパの支配下に置けれていた。支配下というより、それこそ領土と化していた。
その危機に瀕していた幕末の時期に、内乱を起こすと、それこそ欧米の列強に国を支配されるという、一歩手前で日本の独立を保ったのは、坂本龍馬が行った大政奉還だった。

これを行うことで、無血革命という、ほとんどどこの国でも成し得ない奇跡を生んだ。

だからこそ、この時に何で龍馬が殺されなければならないのかと思うと、見ていられなくなる。

龍馬暗殺後、徳川家を破滅させようとする動きが勢いを持ち、戊辰戦争まで突き進んでいく。

ただし、ここでも龍馬の意思は生きていて、江戸城の無血開城ということがなされて全面戦争と言う最悪なシナリオは回避されている。

明治時代。

それが、龍馬が目指していた政治になっていたかというと、そこまでは辿りつかなかったように思う。

だからこそ、彼がもう10年生きていてくれたら、明治も随分違っていたのかと思う。
龍馬がいるあと10年を見たかった。