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iPhone衝撃のビジネスモデル

タイトルにつられて買った「iPhone衝撃のビジネスモデル」という本。

どうも、読んでも頭に入ってこない。悔しいので3度読み返した。

それでも、頭にすんなりと入ってこない。

なぜか?

タイトルが悪いのではないだろうか。衝撃のビジネスモデルと書いているわりには、衝撃と思われるようなところがない。

これは、自分の感性が鈍ったからか、読み方が悪いのか、はたまた本自体が悪いのか。

ここのところが分からない。責任者出て来い!という感じである。
 

この本の前半を貫くのは、Web2.0と言われていて昨年は流行語のようにもなっていたけど、Web2.0をビジネスとして成り立たせた企業なんてないじゃないというものである。

Web2.0企業の代名詞であったのは、Googleとアマゾンである。確かにやっていることはWeb2.0とつくことであったが、収益モデルとしては、グーグルは広告企業であるし、アマゾンは本の通販会社であり、この業態は昔からあったものである。

Web2.0のなかで語られていた、テクノロジーなりなんなりを利用して新たな収益モデルを構築したところなんてほとんどないわけであり、それを元に昔ながらの収益モデルを活用し、大きく伸びた企業はあるが、あまりにも勝ちすぎたため、その後を追う企業は絶対に追いつけないと言うことを言っている。

確かに、そういう側面から見ればその通りだが、グーグルなりアマゾンが延びたのは、Web2.0の範疇にあるテクノロジーなり考えを大きく進めた結果だとも言える。それで、収益としては、普通のモデルであまりにも大きな成功を収めたため、それをもっと大きくするためいろんなものを回りにおき、人を集めているとも言える。

こういう企業とアップルが大きく違うのは、新たな収益モデルを作ったと言うことと書かれている。

その代表的なものが、iTunesである。今までいろんな企業が失敗してきたインターネット上の有料音楽配信モデルを成功させ、それによりアップルに大きな収益をもたらせたと言うのである。

このiTunesは、他の見方を述べると、iTunesはそれ自体で儲ける必要はなくiPodが売れるための手段でしかないと言うこともある。そのため、今まで考えられなかった低価格で提供できていると言うことである。

どちらが正しいかと言うのは分からないが、音楽ファイルはP2Pが流行っている最近では無料で手に入れることが当たり前ともなっているのに、安いと言えでも有料でビジネスになると言うことを証明したことは大きなことである。

で、そのアップルが携帯電話へ参入すると言う話である。

iPhoneと言うのがその商品名であるが、僕は最初この商品を見たとき、単に音楽を聴ける携帯電話でしかないと思った。ソニーが昨年出したウォークマンがついた携帯となんら変わらないと思っていた。

ところが、タッチパネルを使って入力画面と閲覧画面の切り替えを行うことができると言うことがわかり、携帯の画面は一部でしか表示できないことを超え、片面全てを表示できるということの凄さが分かってきた。

携帯の小ささと、その中での最大の画面と言うもの両方を手に入れたiPhoneは今までとは違う携帯電話を提案するものだと言うことが分かる。

しかし、そうは言っても、衝撃と付けるのは言いすぎだと思うなあ。

iPhone 衝撃のビジネスモデルiPhone 衝撃のビジネスモデル
岡嶋 裕史

光文社 2007-05-17
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