大学ラグビーというのは、その昔は関東の対抗戦が最高峰で、その後に続く大学選手権はおまけ、良く言ってもデザートみたいなものであった。
それが大きく変わったのが、やはり関東学院大学というとてつもなく強いチームがリーグ戦にできてしまい、対抗戦の優勝チームが大学一と言えなくなったからである。
もっと昔で言えば、同志社大学という関西の強豪が大学日本一に三年連続でなったこともあったが、それは長くは続かず、関東の対抗戦のチームが強いという時代が長く続いた。
それは、いわゆる、早明であり早慶であった。
この早慶明という3校の戦いというのは面白かった。でもここ数年、特に清宮が監督になってからの早大は圧倒的に強く、相反して明大は重戦車と言われたフォワードも見る影もないように悲惨な状況が続いていた。
そう、今年は明大はあまりに弱く、対抗戦の4位までにも入ることがなく、20数年ぶりに大学選手権に出られない年となっていた。
ここ数年の早稲田と明治の力の差と今年の結果から、この早明戦は見るほどのこともないだろうと思っていた。
ところが、
明大は、こんなに強いんだな、何で対抗戦6位とかに低迷するんだという戦いであった。対する早大は、決め手がないのですね、今年は。しかも浮き足立っているからなのか凡ミスが多すぎていた。帝京に負けたのが尾を引いていたのか、ここ数年の貫禄とか強さとかが見られない試合だった。
スポーツも精神的なものって大きいんだなあと思わせられた今日の試合だった。
試合は、終始明大がリード。途中、2TD2G以上の差も付いた試合になっていたが、終盤早大が猛反撃をし、7点差まで詰め寄る。
ロスタイムにTDし2点差までになりゴールを入れると同点と言うことであったが、ポールにあたったボールは外れノーサイド。劇的な幕切れで24-22で明大が9年ぶりに早大を破った瞬間だった。
今日の、大学ラグビーは、非常に面白い試合であった。
ミスが多かったのが気になったけど・・・・・
それにしても思うのは、早大にいた五郎丸というフルバックの存在である。彼の大きさとフルバックというポジションとキック力。その存在感は実に大きかったのだなあと思った今日の試合。いや、今年の早大のラグビーである。