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やっぱり芝居が好きだ−2

高校時代は、応援団と演劇部と言う二つを掛け持ちしながら過ごした。

この二つに共通することは発声である。

応援団というのは、何といっても声がでかくないと勤まらないわけであり、それもただ単にでかいだけではだめで、何を言っているのか分からないと、一緒に応援しようとしている人を引っ張れない。

たまに勘違いして意味不明の言葉を発したりするバカもいるが、それは何年も同じ応援していると回りは何となく分かってしまう。

応援団は、屋上に行って

「せぇ〜!!!」

と大声で何度も叫び声を作っていく。
 

 
演劇になると、よくある

「あえいうえおあお」

と言うのを繰り返しながら発声の練習をしていく。口先だけでなくしっかりと遠くまで声が届かなくてはならない。

しかも、応援団と決定的に違うのは、何を言っているのかはっきりと分からなければいけないことだ。

これが、「ち、わ〜す。」的なことしか言えないと舞台に上げてもらえない。

と言う事で、日夜発声練習に明け暮れる毎日を過ごすわけである。

その演劇であるが、なぜか2年と3年の時の題目しか憶えていない。

2年の時は、井上ひさしの「11匹の猫」をやった。僕はこの時舞台に立つことはなく照明かなんかをやったような気がする。

その文化祭の前日、準備のため高校で徹夜をした。

3年のときは、安倍公房の作品をやったが、タイトルは思い出せない。本を借り1時間に収めるためにいろいろなところを切ってつなげていったと言う記憶がある。

そして、とうとうデビューしてしまったのがこのときである。

なぜか恥ずかしくて思い出したくなかったりする。

かなりな大根役者だと自分で思った。

そういういろいろなことがあり、しがないサラリーマンになった今だが、演劇はやはり好きだったりする。
 
やっぱり芝居が好きだ−1
やっぱり芝居が好きだ−3〜キャラメルボックス(きみがいた時間 ぼくのいる時間)