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おもしろく こともなき世を おもしろく

髪を切った

昔、パーマをあてていたことがあった。

パーマはあてるものではないですね、かけていたが正しいのでしょう。

で、パーマをかけていた時期もあったがここ最近、もう20年ぐらいは同じ髪型だった。長くなったり短くなったりすることはあっても、基本同じ髪型だった。

急にその何年も一緒の髪型を変えようと思った。

それは気分転換とかを欲していたからなのかはわからない。

分からないが、変えたいと思った。

変えるなら、刈上げか。と思い、それを実行する気満々であった。

満々だが、少し不安なので、ぐぐってみた。

すると、あまり流行っていないようであった。

そして、自分の周りとか電車の中の光景を思い出してみたが、刈上げの人は殆どいない。

じゃあ、どうすればいいのかと思ったが、結局分からなかった。
  

じゃあ、いつも行く床屋さんで聞くことにした。

「ちょっと髪型変えようと思うんですけど」

「変えますか?」

「変えます。刈上げにしようかと」

「刈上げですか〜???」

「そう、刈上げです」

「刈上げって、いま流行ってませんよ。どうしてもそれがいいならそうしますが」

「・・・・じゃあ、何か今までと変わった髪型ってありませんかねえ」

「後は刈上げにするのは、あまり勧められませんが、変わった感にするなら、横をツーブロックにしてはどうですか」

「じゃあ、そのツーブロックとやらに」

前日ネットで調べていたので、ツーブロックという言葉はかろうじて知っていた。知っていたが、それがどういう髪型を意味するのかは知らなかった。知らなかったが、その言葉の響きがすきなのでやってみることにした。

その床屋さんではよく話しながら髪を切られるんだけど、話すことと言ったらパソコンのことがほとんどだった。

おそらく髪型の話をするのは始めてだったと思う。

切っているときにずっと髪型のことを話していた。

このツーブロックという髪型も、決して最近出てきた髪型ではなく、どちらかというとかなり古い髪型だということだった。今は、そんなにはやっていることはないが、刈上げよりはやっている人は多いので、大丈夫ですということで、わりと安心してやってもらった。


で最終型を見たら、

キノコだった・・・・



キノコのままではまずいので、ちゃんとムースをつけて髪型を整えなければならなくなった。

横の整え方と前髪のことをしっかり聞いて、その日の床屋さんは終わった。