遊園地。
ずっと東京ディズニーランド(ディズニーリゾート)の一人勝ち状態でした。
そこに出てきて戦っているのが、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンです。
USJは、一時期客足が落ちていたのですが、華麗に復活。ハリー・ポッターが始まると、ディズニーリゾートとの2強状態になりました。
そして、それ以外のレジャー施設は冬の時代を迎えます。
まさに極寒です。
横浜ドリームランドや奈良ドリームランドなど、昔はビッグネームの遊園地が閉園しました。
最盛期は全国で250ぐらい。
今は100切るそうですから、多くの遊園地がなくなってしまいました。
長崎にあるハウステンボス。
僕は、20年前ぐらいに行ったことがありますが、まだその頃はお客さんが多かったのです。
そう言えば、長崎にはオランダ村というところもありました。
ハウステンボスは、その後低迷します。
それを救ったのがHISです。
ガイアの夜明けで放送されていましたが、それを救った方法は日本に一つとか世界に一つのものを作り、他と差別化し満足感を与え、リピーターを増やすことです。
こう、書いたら簡単に見えますが、窮地に陥った遊園地は、それは普通の企業でも一緒ですが、投資するお金がありません。
もしくは、投資を抑えます。
そして、ますます魅力のない遊園地になっていきます。
つまり、言うほど簡単なことではないのです。
名古屋にある遊園地、ラグーナ蒲郡。
プールがあるため、冬は極端にお客さんが減ります。
その再建を託されたのが、ハウズテンボスを復活させたHISの澤田会長です。
古参の幹部に、何が足りないのか、何か方法はないかと聞きますが、回答はありませんでした。
経費を切り詰めてきた結果、新しいことを考えることがなくなったのでした。
新しいことを考えさせるには、そのアイデアを具現化することと、失敗を恐れないことが必要です。
それがなくなると、アイデアも浮かばなくなります。
HISから来た社長は、変えていこうとします。
まず、ビールとワインフェア。
多くのビールとワインを集め、それにあった料理も提供します。
評判は良かったのですが、客足はそんなに戻りませんでした。
そこで冬のイベントとして選んだのが、プロジェクション・マッピングです。
360度壁に囲まれた広場があったので、そこを利用します。
360度のプロジェクション・マッピングは日本初だそうです。
日本初なので、産みの苦しみがありました。
そして、11月14日。
遊園地の名前もラグーナ蒲郡からラグーナテンボスに生まれ変わった日。
プロジェクション・マッピングが成功します。
おそらく口コミとかで客足は戻っていくと思います。
12月の集客は昨年の2倍だったそうです。
プロジェクション・マッピングに掛けたお金、3億円。
これぐらい思い切らないと成長曲線は描けません。
それにしてもアイデアが素晴らしいです。
社員に挑戦する気持ちを持たせるには、それ相応の会社にしていく必要があります。
挑戦には投資が必要です。