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書評、切り捨てSONYリストラ部屋は何を奪ったか

盛田昭夫さんが、ソニーはレイオフをしないと言ったSONY。

 

6代目社長になった出井信之さんからずっと続くレイオフの話です。

 

登場する舞台は、ソニーの旧本社ビルの8階にあるキャリアデザイン推進室。ここは社内失業したとされる社員が集められる追い出し部屋となる。つまりはリストラ部屋となる。

 

毎年毎年このリストラ部屋に何人も送り込まれ、そこから何人もやめていく。

 

リストラで人が減り、業績も落ち込む中、当時のストリンガーCEOは年収8億円ももらっていた。

ソニーのリストラは、不要と判断された事業は真っ先に対象になっていくが、その中には、カーナビのように利益を出しているところもあった。

 

この書籍、切り捨てSONYでは、リストラに合い会社を去っていった人が、ほぼ実名で出てくる。

その中には、リストラする側となる人事部の人も出てくる。

 

辞めていった人たちは、別にソニーを嫌いになって辞めたわけではなく、今でもソニーに対する愛情がある。

そこには、不幸にならず再び光があたる人生も描かれている。

 

家族があると、会社を辞めることは一大事になる。

奥さんからあっさりと賛成される人もいるが、当然に反対する人もいる。

何か月も説得し納得してもらい退職する。

 

しかし、今のソニーは僕らが知るソニーとは別の会社になったんだなあと思う。

ワクワクドキドキしてくれる、ソニーってもうないんだなあと思う。

 

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