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日本のロックに影響を与えた3人その1

8月23日の朝日新聞の夕刊に、日本に根ざすロックの足跡というタイトルで氷室京介+GLAYの記事が載っている。その中の一文に「氷室の活動暦はBOOWY時代から数えて24年。GLAYは12年。

GLAYはデビュー当時、BOOWYとの類似性を語られたことがあるが、年月を経て、氷室がボーカリストとしてに地位を築き、GLAYも多くのヒットを生んで支持を得た。」というものがある。類似性云々を言っておきながら類似性に触れずに丸く収めている文章になっている。類似性=真似ということを連想するが、影響を受けたというと似てはいるがオリジナリティもあるという文脈になる。この記事を書いた人は、分かっていてこういう表現にしたようにも感じられる。新聞に記事を書くぐらいの人が、この程度のことはわかっていると思うので。

さて、日本のロックに影響を与えた3人と言うことで、これから書いていくが、まず何と言ってもサザンオールスターズだと思う。彼らのデビュー曲「勝手にシンドバッド」は当時流行っていた「勝手にしやがれ沢田研二)」と「渚のシンドバッド(ピンクレディ)」の曲名を合わせたものという思い込みを起こし、最初曲名を聞いたら、コミックソングという印象を与えることになるが、この曲のインパクトはそんなものではなく、日本語をロックのメロディに載せ始めて違和感の無いようにした金字塔的な曲である。

この歌以降、日本語をロックの旋律に載せても何ら違和感のないものとなったし、それまでおかしかったと思わせるような曲を聴いても違和感をなくしたということで、驚くような曲である。

サザンはその後、「いとしのエリー」で一般にも優れたメロディメーカーとしての地位を築くが、ロック史に与えた影響を考えると「勝手にシンドバッド」の足下にも及ばないと思う。

彼らが出てきたことで、日本のロックの大衆化が著しく進んだことにより、それからデビューしたきたミュージシャンに多大な貢献をしたと思う。

ロックと言うのは、ある程度の先進性と大衆に受け入れられる妥協をどこに置くかによって本物かどうかがわかる音楽である。売れなきゃいけないけど、売れるだけでは歌謡曲と変わらないのであり、そこのバランスが非常に難しいものである。

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