一度天皇ってものが一体何者なのかを知りたいと思っていた。
自分が若い頃に思っていたものとは、最近は随分変わってきたが、じゃあ、本当はどうなのよ?と思っていた。
思っていたが、学生でもない今、そんなに時間をかけて調べる余裕もないので、できれば、これを読めば分かるというものがほしかった。
欲しかったと書いたが、そこまで強烈な欲望があったわけではなくて、機会があればぐらいな感じかと言うのが本心かな。
つい数年前は、天皇家には男子がいなかったので、皇室典範を変えて女性でも天皇を継げるようにしないといけないとか言う議論も盛り上がった時期もあったが、最近はそう言うことを言う人もいなくなった。
世論としては落ち着いている中、今日近所の本屋に行った時に目にとまったのがこの本。
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1,575円と高かったので買うのをしばらく迷ったが、ここで買わないとなかなか天皇のことをちゃんと調べることもないなあと思い買った。
そして読み始めたが、冒頭に君が代のことが書かれている。
君が代の原歌(もとうた)は古代にまで遡るが、初見は延喜5(西暦905)年、古今和歌集です。
わが君は 千代にましませ
さざれ石の いはほとなりて
苔のむすまで
この歌が原歌だそうですが、長寿を祈る歌だそうです。
私の敬愛する人よ 千年も先まで
小さな石が巨岩となって
さらにその表面を苔が覆うようになるまでの永い年月を
どうか息災でいてください。
と言う意味です。
原歌の”わが君は”は”君が世は”に変わっていますが、この君は天皇のことではなく、自分にとっての敬愛する人ということです。
つまり、君が代は、天皇家のことを祈ると言うことではなくて、自分が日頃から敬愛する人を祈る歌ということです。
と言う出だしから始まるこの本。
自分の知識が浅薄であったなあと改めて思い知らされます。
正月とかでテレビで見る天皇一般参賀がどうしてできたかも始めて知りましたし、今上天皇が皇太子時代に沖縄を訪れたところとか、天皇になってサイパンを訪れたところは、小林よしのりでなないが、自分の涙腺が弱くなったことが分かります。
天皇は、戦前現人神と言われていたとか、戦後の人間宣言とかが有名だったりしますので、どうしても、天皇=神と言う単純な図式を思い描きますが、西洋で言う神と日本で言う神って漢字は同じでも意味は全く違います。
西洋は絶対神ですが、日本の神は八百万と言っていっぱい神がいます。ですから、天皇を西洋の神と同等に考えてはいけないのですが、どうも一緒くたに考える傾向があります。
ここら辺の記述は、井沢元彦の逆説の日本史にも同じようなことが書かれています。
天皇の一番重要なことは、祭祀であり、それが何よりも優先されるべきということも書かれていますが同感です。
この本、漫画ですが、3時間かけても半分ぐらいしか読めません・・・
総ページ数、約380ページのいろいろな意味で分厚い本です。
分厚いですが、一度読んで見ることを勧めます。
本の帯に20万部突破とあります。
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